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ギケイキ

 久しぶりに小説を読んだ。

 

 『ギケイキ』は、室町時代の古典『義経紀』を下敷きとした時代物。千年の時を経て現代に生き続ける義経の魂が語るという設定。現代の(ある種卑俗な)言葉を交えて語られることで、情景がいきいきとリアルに感じられる。

 

 古語で記されたお話は、なんとなく別世界の話のように感じられてしまうのだけど、このように現代の言葉や風俗を織り込んで噛み砕かれることで、今現在でも起こりうる人間模様のように、すんなりと頭に入ってくる。史上の出来事として捉えていた戦乱が、人間臭いドラマとして展開していく。

 

 笑いあり、血沸きたつ戦いありの素晴らしい娯楽作品であり、そんな中に

 

あの頃、私たちに「日常」なんてなかったのだ。暴力、そして謀略。これをバランスよく用いなければ政治的に殺された。だからみんな死んだんだよ。私も死んだんだよ。

っていうか、いろんなマイルドなもので擬装されてわかんなくなってるけど私から見ればそれはいまも変わらない。っていうか、擬装されてわかんない分、いまの方がやばいかも知れない。謀略がいよよ激しいのかも知れない。知らない間に精神的に殺されてゾンビみたいになってる。奴隷にされているのに気がつかないで自分は勝ち組だと思ってる。おほほ、いい時代だね。

 

なんて言葉があったりもして。

 

 読み進むのがとても楽しかった。三部作になるらしいので、この先も楽しみ!


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  • 2017.08.23 Wednesday
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