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オリーブオイルの世界

 これまで常識とされてきた「植物油=ヘルシー」「動物性脂肪=悪」というイメージは真逆であるらしいとわかってきた。オリーブオイルも例外ではなく、キャノーラ油などよりはずっとましとしても、発がん・脳出血促進作用があるという。(『本当は危ない植物油』(奥山治美)より)

 とは言っても、オリーブオイルなしに私の料理は成りたたない。少しでもよいものを選ぶにはどうしたら?ってことで、この本。

 何件かのレビューにあったけど、この本はそういう実用的なガイドというよりは、オリーブ(オイル)と人間との関わりを、ややもすると詩的に描いたりもする本だった。良質なオイルを選ぶための指針も書かれてはいるんだけど、オリーブオイルの歴史などに割かれているページ数のほうがずっと多い。で、それが面白かった。

 オリーブオイルに限らないけれど、業界には不正が横行していて、「エキストラバージン」という言葉から想像されるような、混じりけのない良質のオイルには滅多にお目にかかれないのだという。誠実に作れば価格は高くならざるを得ず、質の悪さを脱臭・着色・混ぜものなどでごまかした安物とは勝負にならない。それでも信念を持って取り組んでいる生産者もいて、私が共感したのはカリフォルニアのマイク・マディソン氏。

”ホームページもなければ、配送もせず、宣伝もせず、電話さえも引いていない。オイルの大半は近くの青空広場で適切な価格で売り、売れ残ったものは生活困窮者を支援している地元のフードバンクに寄贈している。

「私がオイルの価格を低く設定しているのは、人々に好きなだけ使ってほしいと思うからだ。私は、作物や製品の大部分をつくった場所から半径30キロ以内でしか売らない。このスタイルは18世紀のやり方だね。あの時代には、売り手も買い手も相手が何を望んでいるかよく知っていた。一方、今私たちが買うほぼすべてのものは、知らない人がつくったものだ。豪華な瓶に美しくデザインしたラベルを貼ってアピールし、広告・宣伝にお金をかけ、いくつもの賞を取って売りてに訴えようとする。だが知っている人に売るのであれば、そんなものはいっさいいらない」”

 21世紀の今、18世紀とは違ったかたちの商売もあって然るべきだけど、こと食品に関しては、こういうスタイルがいいと思うなぁ。


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  • 2017.08.23 Wednesday
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